日本の医師免許を解説! 医師国家試験から交付まで

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本物の医師免許を見たことはありますか?

ご自身が医師か、もしくは家族に医師がいなければ、実際に医師免許を見たことがある人はとても少ないでしょう。毎週のように病院へ通ったりしている人も多く、医師免許が医師に必要な免許であることは誰しもが分かっていても、その詳細はイメージのみでしか知らない人が多くいます。

ここでは一般の方でも分かりやすく、

  • 医師免許の基本的な情報
  • 医師国家試験
  • 医師免許の交付とそれから
  • 医師免許が有効でなくなるケース

を中心にご説明いたします。

医師免許の概要

医師免許とは、毎年2月中旬頃に各所で行われる、厚生労働省の管轄する医師国家試験に合格することで取得できる国家資格です。受験するためには、医学部の卒業証書や願書等の必要書類を試験地を管轄する地方厚生局または地方厚生支局に提出します。

試験地は、北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、熊本県および沖縄県の12都道府県ですが、東京は受験者が多く集まるため、受験会場が複数設けられる場合があります。

医師免許自体の合格率は毎年9割を超えていますが、それ以前に大学の医学部の卒業過程において多数の試験が実施されます。高い合格率となっていますが、医師国家試験に合格できるレベルの知識・技能の持ち主でなければ医学部を卒業できない=医師国家試験の受験資格が与えられないことが理由とされています。基本的に更新制度はありませんが、医師は2年ごとに住所・氏名などを厚生労働大臣に届け出るよう医師法で定められています。

何ができる免許なの?

医師法で定められているように「医業」は医師免許を持った者しか行ってはいけません。医業とは、「なりわいとして行う医療行為」とされていますが、時代とともに医療行為自体があいまいとなっているため、明確には規定されていません。特に、医師免許を持っていないホームヘルパーによる介護業務は、どこからが医療行為にあたるのか議論を呼んでいます。しかし、多くは相手を傷つける可能性のある行為や、命や健康に関わることを中心に「診療・治療行為」を指しています。

例えば、他人に「あなたは命に関わる病気にかかっています。この薬を買って飲めば治ります。」と言ったりすることは、医師免許を持つ人にしか許されない行為と言えるわけです。しかし、医業を行わず研究のみを行う医学博士などは、医師免許がなくとも、なることができます。

医師免許証はどんなもの?

医師免許証とは、車の運転免許証のように携帯できるようなものではなく、卒業証書や賞状に似たB4サイズの紙でできています。内容は、タイトルを「医師免許証」とし、「○年施行第○回医師国家試験に認定したため合格したことを認証し、医師法により医師の免許をあたえる よってこの証を交付する」と交付時の厚生労働大臣の名の下に記載されます。

続けて、「本免許は○年○月○日 第○号をもって医師に登録」と、同じく交付時の厚生労働省医政局長の名の下に記載されます。医師免許証の重要な情報として「第○号」と記載される「医籍番号」があります。これは、医師として登録された順に割り当てられる登録番号のため、医籍番号が若いほど医者としての経験が長いと見られることがあります。

なお、紛失や医籍登録内容変更後、再発行の場合は、再発行時の厚生労働大臣の名の下に記載されます。

医師国家試験の受験資格

医師国家試験の受験資格が与えられるのは、主に下記の3パターンとなります。

大学において所定の医学の正規課程を修めて卒業した者・また、卒業見込みの者

大学の医学部や医大に6年間以上在籍して、卒業した方、もしくは卒業見込みの方です。もっとも一般的な受験者となります。

医師国家試験予備試験に合格した者で、合格した後1年以上の診療及び公衆衛生に関する実地修練を経た者・

また、終える見込みの者

外国の医学校を卒業、または医師免許を得た方の内、厚生労働省が申請にもとづき、対象者の書類審査を行います。書類審査が通ると、まだいずれの国の医師免許も取得していない方などは、「医師国家試験予備試験受験資格認定(以下、予備試験)」が与えられます。この予備試験に合格の上、1年以上の診療および公衆衛生に関する実地訓練を経て、医師国家試験の受験資格が与えられます。

外国の医学校を卒業、または医師免許を得た者で、学力・技能を有しており、厚生労働省大臣が適当と認定する者

外国の医学校を卒業、または医師免許を得た方で、②と同様に厚生労働省の書類審査が行われます。さらに、日本語の診療能力調査を経て基準を満たした方には、医師国家試験の受験資格が与えられます。外国の医学校を卒業、または医師免許を得た者の内、予備試験が必要か否かは、その人個人の能力だけではなく、海外での医師免許の取得が必要であることや、認定される履修時間など基準の違いなどがあります。そのため、海外では正規の大学で医学部を卒業していても、日本では厚生労働省の審査で認められなければ、受験資格は与えられません。現在は、昔よりも外国の医学校を経由する方が増えていることから、年々、日本語診療能力の基準を引き上げる動きが出ています。

医師国家試験の受験内容

医師国家試験は3日間を要し、全部で500問の選択式問題が出題されます。しかし、2018年からは、2日間で400問に変更されると言われています。

  • 必修問題 100問
  • 一般問題 200問⇒100門へ変更
  • 臨床問題 200問
  • 試験日程 3日間⇒2日間へ変更

 

理由として、上記のように問題数が減ることで、重要な「臨床問題」の割合を増やし、座学だけではない、実習を重視するためです。一見、問題数が減ったことで楽になったようにも見えますが、一夜漬けでは学べない、臨床実地問題の割合が増えることで、学生がより熱心に実習に取り組む効果があると言われています。

 

医師免許の申請

医師国家試験に晴れて合格したら、医師免許を申請して厚生労働省に登録の上、交付してもらう必要があります。

以下6点の書類を、各保健所に提出する必要があります。詳細は各都道府県の自治体ホームページに掲載されている場合がほとんどです。

 

医師免許申請書

所定の申請書に本籍地や氏名や連絡先等を記入する必要があります。この申請書は各自治体のホームページなどからダウンロードとして印刷して使用することも可能です。

 

医療機関発行の診断書

所定の用紙で、発行日から1月以内のものが必要となります。医師免許を与えるにふさわしい健康状態か調べてもらうことを目的に診断してもらうのですが、内容は簡単に5問程度、「目が見えない」に該当するか否かと言った簡単な記載となります。

 

戸籍謄(抄)本

発行日から6ヶ月以内のものが必要となります。本籍のある役所にて、1通450円で交付してもらうことができます。日本国籍を有しない外国人の場合、短期在留者は「旅券その他身分を証する書類の写し」、中長期在留者・特別永住者は「住民票の写し」を戸籍謄本の代わりに求められます。なお、医師免許を申請する本人の戸籍が記載されていれば問題ありません。必要とされる人物のみが謄写されている「戸籍抄本」を用意すれば申請できますが、戸籍原本に記載される人物全員が謄写されている「戸籍謄本」でも大丈夫です。

 

成年被後見人または被保佐人に該当しないことの証明書

医師法では、未成年者、成年被後見人、被保佐人には医師免許を交付することができません。そのため、各地方の法務局で「登記されていないことの証明申請」を行い、証明書を交付してもらう必要があります。こちらも、発行日から6ヶ月以内のものが必要となります。交付には1通300円分の収入印紙が必要です

 

登録済証明書用はがき(就職等のため必要な場合)

医師免許の発行は、2~3ヶ月程度かかります。医大卒業後、研修医として働くことが決まっている場合は、本物の医師免許が届くまでの間の仮の証明書として登録済証明書はがきが使われます。保健所にて、はがきをもらうこともできますが、所属する大学で配られることもあります。いずれの場合も、はがきの送り先として、自分の住所・氏名を記入して提出しますが、送料となる52円切手は申請者が用意する必要があります。速達の場合は、280円分の切手が必要となります。保健所へ提出後、通常1、2週間程度で送られてくるため、医師免許が届く前に就職先となる病院へ提出することが多くなっています。

 

6万円の収入印紙

消印なしのものが必要となります。

これらの書類を提出後、2~3ヶ月経って医師免許が交付されると保健所からはがきや電話でお知らせがあるので、保健所まで取りに行きます。研修医を多く抱える病院では、病院が一括して申請書をとりまとめたり、研修医の医師免許をまとめて受け取る場合があります。なお、医師免許の登録内容の変更手続き等も、保健所へ申請することとなります。その場合も、手続きの目的に応じて、戸籍謄本や収入印紙等の書類が必要となります。

 

医師免許を取得してから

医師免許を取得した後も、そのままでは「お医者さん」として活躍することはできません。一般に「お医者さん」と呼ばれるような、患者を診療する医師は

「臨床医」と呼ばれます。臨床医になるためには、2年間以上の臨床研修が義務づけられています。一般的に、この研修期間中の状態の医師が、いわゆる「研修医」と呼ばれています。多くは医学部の学生の6年生の段階で、自分の希望に沿った研修病院を見つけて卒業後(医師免許取得後)に研修医となり、そこで研修した経験をもとに後々の自分が専門とする診療科の医師になるのが一般的です。現在は、「日本医師臨床研修マッチングプログラム」と言う、研修希望者の希望と、臨床研修の受け入れ病院を一定の規則に沿ってコンピュータで組み合わせ決定するシステムも利用されています。これは、『日本医師会』などが事務局となっている「医師臨床研修マッチング協議会」が実施主体となる、任意で利用できるシステムです。

⇒(参照)日本臨床研修マッチング協議会 -医師臨床研修マッチング(研修医マッチング)について-

以前は、研修医は薄給で病院内のさまざまな仕事をさせられる激務でしたが、社会問題化したため、適正な給与の支払いなどが定められました。伴い、最初の2年間の研修は各診療科で研修させる「前期(初期)研修医」、そこから各自に合った特定の診療科で3年間研修させる「後期研修医」の制度を取り入れる病院が多くなっています。医師免許自体はどの診療科でも共通となっていますが、最終的にどんな医師になるかは医師免許取得後に経験を積んでいきます。

 

医師免許が有効でなくなるのはどんな時?

ニュースでよく見られるように、医師が犯罪を起こすと、医師免許の取消しなどが行われます。医師の場合は、罪状の決定などの刑事手続きの後に、厚生労働省の行政手続きが行われ、医師免許の停止・取消しなどの処分が下されるのが一般的です。この行政処分とは、医師法にもとづき厚生労働省の「医道審議会」が年に2回、医道分科会を開催して行政処分内容を決めます。

行政処分の内容は、主に次の3種類です。

戒告

もっとも軽い処分で、医師に対して再発を防止するよう戒めます。

 

医業停止

3年以内として、医業の停止が命ぜられます。全国報道されるレベルの事件では、医業停止が一番よく聞かれる処分です。処分期間の経過後は 特別な条件なく復帰することができます。そのため、厚労省では再教育の制度を検討しています。

 

医師免許の取消

医師免許の取消は、基本的に永久剥奪となります。医師国家試験を再度受験して合格しても交付されることもありません。医師法では、犯罪を理由として取消処分にあってから、刑の執行が終了し法的に刑が消滅しているなど、取消の理由がなくなった場合、かつその処分の日から起算して5年を経過すれば再免許を申請することが認められます。申請後、医道審議会が再免許が適当であるかを諮問するのですが、認められるケースはほぼないと言われています。医業停止になるか、医師免許の取消になるかは裁判所の判決同様、過去の処分内容や罪状の重さ、モラルの観点など総合的な視点から決定されます。主に、医師の立場を利用した性犯罪や全国報道される医療関連事件は医業停止以上の重い処分が下されることが多くなっています。最近のニュースでは、タレントとして活躍していた女性医師が診療報酬の不正受給で詐欺をはたらき、2016年9月に医道審議会は3年の医業停止処分を決定しました。また、同日に決定された、健康診断名目で従業員にわいせつ行為を行った男性医師は、医師免許取消が決定されました。そして、数少ないケースですが、心身の障害がある場合には医師免許が有効でなくなる場合があります。2013年9月と2014年2月の医道審議会でそれぞれ1件ずつ、心身の障害を理由とした医師免許の取消が決定されましたが、この20年間ではこの2件のみのため、めったには起きないケースと言えます。

 

まとめ

ここまでをまとめますと、医師免許とは次のようなものとなります。

  • 医業を行うための国家資格で、賞状のような免許証
  • 厳しい医師国家試験を通った者のみに与えられる
  • 試験合格後に申請して初めて医師免許が発行される
  • 医師免許取得だけではなく「お医者さん」になるには研修が必要
  • 主に、犯罪の行政処分として医師免許の取消や停止が行われる

これだけの厳しい試験や手続きを経るのは、医師が重要な職業であり、医療行為を許すための医師免許は、簡単に人の手に授けることができないからです。今後も、時代と共に進歩する医療に合わせて、医師免許にまつわる法や環境は変わりゆく可能性があります。患者さんの立場からも、お医者さんの立場からも重要な医師免許だからこそ、ニュースなどの最新情報で、日ごろから理解を深めることをおすすめします。

 


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