医師の検索で出てこないニセ医者疑惑。厚生労働省の医師等資格確認サイト

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厚生労働省の医師等資格確認検索サイトで名前を検索しても出てこなかったら

まず、ニセ医者だと決めつけてはいけません。基本的にはその医師が勤務している病院がしっかりした医療施設であれば、厚生労働省のサイトで検索して出てこない医師であっても、ニセ医者だということはありません。しかしながら、単発での健康診断などでは、規模の小さな地方の求人サイトが十分な医師の資格調査を行わずに斡旋してしまったケースがありますし、長年、診療所として開設していた医師が実は無免許だったという事件は後を絶ちませんから、怪しいときは検索してヒットの有無を確認する注意は必要です。良く耳にするのは、結婚相手が本当に医師なのかどうかを確かめるために検索してみたら出てこないという、相手に対して面と向かって確かめられない悩みがあるようですが、ここでは厚生労働省の医師等資格確認検索システムについて解説いたします。

医師等資格確認検索システム

これが厚生労働省の医師等資格確認検索システムのメイン画面です。職種が「医師」と「歯科医」に分かれており、後は性別と氏名を入れるだけで検索ができてしまいます。ただし検索と言っても、その結果は大したものでなく、登録年が表示されるだけです。検索システムと言うよりは確認システムと言った方が妥当でしょう。

医師等資格確認検索

多少、逆説的にはなるのですが、例えば「鈴木」や「佐藤」などの多い苗字で、「誠」や「剛」など、よくある名前で検索すると何人も出てきてしまいます。悪用すれば、自分の名前を検索してみて、ヒットした医師の免許取得年が自分の年と大差なければ、医師を偽ることも可能です。ただし、この画面にあるように、医療機関向けには、「生年月日」と「登録番号」、「登録年月日」まで入力できるようになっているので、医師が就職や転職でまで資格を偽ることはほぼ不可能と言っていいでしょう。

西川史子が検索で出てこない医師として話題になった

数年前、テレビのバラエティー番組などで活躍する西川史子さんが、視聴者が検索したところ出てこないとして取り立たされたことがあります。もちろん西川史子さんは正真正銘の医師なのですが、なぜこんなことが起こったのでしょう? そこにこの問題の根深い問題があります。

そもそも日本の医師免許には更新制度が無いのです。つまり、自動車の免許などと違って、一度取ってしまったら生涯有効な国家資格となっています。この一方で、医師法の第六条3には「医師は、厚生労働省令で定める2年ごとの年の12月31日現在における氏名、住所(医業に従事する者については、更にその場所)その他厚生労働省令で定める事項を、当該年の翌年1月15日までに、その住所地の都道府県知事を経由して厚生労働大臣に届け出なければならない。」と規定されています。厚生労働省の検索システムがデータベースはこの届出を使っているのことが根本的なミスと言えます。

おわかりになりましたか?

2年に1回、届け出を行わないと、データベースから抹消されてしまうので、検索しても医師としては出てこないのです。

届け出を行っていないケースとは、

では、そのような医師が、この届出を行っていないことが多いのでしょうか。もちろん医師法で定められているので、厳密にいえば法律違反です。しかし、かなりのケースでこの2年に一度の届け出を行っていない医師がいます。そこには、知ってみれば納得できる理由がクリニッあるのが現実です。

①個人病院

規模の小さな個人病院では、その拠点である住所が変わることがほとんどないので、実質的に届け出を行う必要性がありません。個人病院の場合、周辺地域の患者が主体ですから、正当な教育を受けた医師でなければおのずとバレてしまいます。つまり、開業状態に全く影響しないため、特に高齢の医師では届け出義務を忘れがちだと言われています。

②非常勤やアルバイトの医師

かなり大きなや医科大学の附属病院や総合病院であっても、常勤の医師は施設側が定期的にまとめて届け出を行っているものの、非常勤やアルバイトの医師までは事務作業に取り込んでおらず、医師自身が届けるものとしているケースがあります。ここで問題なのは、その規則が医師に伝わっていない場合です。医師自身は、医療施設側が届け出を行ってくれているものと思い込んで、自分では出さない場合があるのです。このあたりは、一般企業における正社員と派遣社員の扱いの差異と似ていると言えます。非常勤やアルバイトに慣れている医師の場合、検索で出てこないことに気づくと、病院側に問合せし、病院が届け出を行ってくれない場合は、自分で行くものですが、大学病院や大規模医療施設から非常勤で転職した医師はノーケア状態が多いと言われています。一方、医療機関側にも複雑な事情があります。非常勤やアルバイトの医師は、複数の病院を掛け持ちしていることが多いため、自分のところで届けるべきか、他の勤務先から届けてくれるかが判別できないのです。

③中小規模の医療施設

数人しか医師がいないクリニックなどでは、勤務している医師をまとめて都道府県への届け出を行っているところと行っていないところがあります。そもそも、この届け出は、医師に課せられたものであって、雇用する施設側の義務ではないので、たとえ雇っている医師が検索システムで検索して出てこなくても、病院側は法律違反には該当せず、罰則も存在しません。

正当な医師が検索で出てこないシステム上の問題

医師等資格確認検索サイトにはGoogleなど比較すると、未熟すぎると言わざるを得ないシステム上の問題があります。

まず、姓と名を別々に入力するのではなく、同じ枠に入力する仕組みになっており、姓と名は必ず間を1文字開けなければなりません。例えば、「北野武」であれば「北野 武」と入力しないと出てこないのです。また、女医の場合は当然旧姓の場合がありますが、これも社会的には当たり前の話なので、旧姓も現在の姓も無関係で両方の検索でヒットするようにすべきでしょう。さらに漢字も問題があります。例えば、「サイトウ」であれば「斎藤」「斉藤」「齋藤」「齊藤」「妻藤」「西藤」「濟藤」と少なくとも7種類は存在しますが、この漢字を正確に入力しないと出てきません。また医師によっては、手書きでは自分の名前が難しいので、簡単で馴染みやすい漢字を対外的に使用している場合もあり、このような場合では、そのまま入力しても、登録名とは異なってしまうのでやはり出てきません。本来であれば、こういった問題が生じないように、入力は「姓」と「名」を別枠とし、ひらがなでの入力や、あいまい検索での候補提示などをすべきなのでしょうが、そこは国という固い機関の体質上の問題から来ていると思われます。また、沖縄が日本に返還される前の1951年から1972年の期間に、沖縄県(旧:琉球政府)のもとで医師免許を取得している場合も検索で出てこないことがあります。これも日本政府が率先して正すべき問題と言えるでしょう。

根本的な問題

そもそも、この保健所への届け出は医師法で定められているものの、違反したからと言って、なんの罰則も存在しません。ですので、すべての医師が届け出を行っているという前提自体が間違いであると言えます。さらには、先に述べたように、医師免許自体に有効期限が存在せず、終身免許であることを考え合わせると、厚生労働省の検索システムの思想の落ち度だと言えます。医師免許を取得した者は全員データベースに永年登録し、その所在は2年ごとに更新する形式とさえしておけば、

「検索で出てこない医師」=「ニセ医者」

とはなりません。

お役所仕事とはいえ、あまりにずさんと言えるでしょう。一方、2018年度からは日本専門医管理機構の所轄になりますが、各学会が管理している専門医の資格については、各団体が定める期間内に更新しなければならないので、専門医を名乗っている医師に関しては、医師免許で検索するよりも、その専門医の資格を管理している団体のサイトで検索することが確実だと思われます。医師免許を持たずに専門医にはなれませんから。

ニセ医師問題

ここまでは、あくまで性善説で解説してきましたが、世の中には無免許の医師が存在するのも現実です。無免許医師というと有名なブラックジャックを思い浮かべる方も多いと思いますが、もちろん、過去に正当な医師免許を取得しながら、犯罪などの理由で資格をはく奪された医師もいますが、もともと国家試験を通過していない偽医師も存在します。よく、整体師やレントゲンなどの医療技術師、あるいは国家試験に合格できなかった医学生、獣医などに多いのではという噂がささやかれますが、まったく医療に携わったことのない無経験者が医学書を読んだだけで医師を名乗っているケースもあります。このような場合、医師として検索しても出てこないのはもとより、患者に処方箋を出して薬を購入させることができません。このため、こういった偽医師は、健康診断など、薬の処方が無い分野に出没すると言われています。

検索しても出てこない医師には教えてあげましょう

かかりつけ、あるいは結婚相手など、親密な関係にある医師が検索しても出てこない場合、ストレートに

「厚生労働省の医師検索ページで検索しても、出てこないんですけど」

と教えてあげましょう。この検索システムを知らないという医師はまずいないと思うのですが、存在と医師法での定めを失念している場合がほとんどだと思われます。登録が失効していることを知っていながら、繁忙のためについ先送りにしてしまっている医師もいるでしょうが、突きつけられるとやはりショックです。身の証を立てるためにも更新を行うでしょうから、疑うような感じではなく「忘れてるんじゃない?」くらいの軽い口調で教えてあげるのがベストと言えるでしょう。

<参考>日本医師会
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