今度は日本専門医機構が新専門医制度の導入を発表したが
新専門医制度については、2017年度導入を厚生労働省が発表したものの、学会との責任のなすりあいで、日本専門医機構という団体を立ち上げるに至ったが、結局、2017年度の新専門医制度の導入は叶わず、2018年度の導入として8月2日に日本専門医機構が発表するに至った。しかしこの新専門医制度は、元々、2015年に導入するとなっていたものが諸々の問題や制度整備の遅れから延期されているものであり、今の時点でも「移行期間の医師をどう取り扱うのか」「医師の資格管理を第三者機関で実施できるのか」「医師の医療行為と試験制度に国はどう関与すべきなのか」など大きな問題が全く片付いていないので、立ち消えになってしまうか、導入されるとしてもかなり先になるのではないかと思っています。このため不確実な話を転職に持ち込んでも仕方ないと判断し、ここでは厚生労働省が「取得している広告可能な医師の専門性」と定義して、現在使われている専門医に限って記載します。
現在の制度
現在の専門医制度は、日本専門医制評価・認定機構に加盟している特定の医師学会が認定する形で運営されているのがほとんどです。厚生労働省が2015年から延期して2017年より医師に導入しようとしている新しい専門医制度で問題になっている「第三者機関による管理」というのも、現行での日本専門医制評価・認定機構のようなものを意図しています。
現行の制度では、
- 各医師学会が定める年数学会に所属している
- 所定の研修を修了し、認定機関で所定年数以上の勤務実績がある
- 筆頭者としての論文を所定本数有する
この他に、例えば透析医の専門医資格取得には、日本内科学会の認定内科医の資格と、日本小児科学会の専門医の資格が必要になります。
文字にしてしまうと短い文で書けてしまいますが、5年くらいはかかるうえ、所定の医療機関で医師としての勤務が必要になるので、まったく路線に乗っていない医師が新たに取得しようとすると、資格を取るための転科から始めなくてはなりません。
また、これは簡単に想像がつくと思うのですが、筆頭者として論文を書かせてもらえるかどうかは、研究内容の良し悪しよりも、所属環境に左右されます。一緒に所属している先輩医師との共同研究では、先輩医師が論文本数を必要としている場合、いくら研究成果を上げようとも、論文の筆頭者は先輩医師に取られてしまいますし、それに対して文句を言うのは困難です。
広告可能な専門性に関する資格を有する医師の数
長い名前になってしまいますが、専門医と言う言葉はいろいろな定義がなされているために、ここでは厚生労働省が専門医として使っている用語である「広告可能な医師の専門性に関する資格」に限った話をします。
昨年の厚生労働省の発表によると、取得されている専門医の資格数は288,850件となっています。これは一人の医師が複数の資格を有しているものもカウントされているために、「専門医の医師数」と言うわけではありません。資料によると、外科の専門医の資格取得医師数が19,850であり、2位の消化器病専門医15,134を大きく引き離しでいます。わたしもそうですが、外科医はほとんどが専門医の資格を持っているのが現状です。
この他に専門医が多いのは、総合内科専門医14,322、循環器専門医10,834、小児科専門医11,914、整形外科専門医14,744、産婦人科専門医10.019、消化器内視鏡専門医11,511となっています。
ニーズと有効性
こういった専門医の資格は、日本では医師免許を取ればどの科の医師にもなれるという点を問題視したため出て来た面がありますが、持ってて当たり前の状態になっている科もあれば、専門医の資格を持っている医師が少なく、ニーズが大きい科もあります。特に透析専門医は透析患者は増える一方なのに、専門医が少なく、ニーズが非常に高いと言われています。
しかし、実際に透析専門医の資格を持った医師の経験談によると、専門医の資格を持っていても年収にして200万円も違わない、それまでに費やした時間や苦労を考えると割りに合わないという意見でした。こういった意見は非常に多く、専門医に関しては、ニーズの多さの割に、取っても期待したほど年収は上がらないというのが実態のようです。
ただこうした医師に対する専門医のニーズは大きく変わる可能性があり、厚生労働省が導入する新制度の内容によっては、現在、医師免許さえ持っていればどの科の医師にもなれるという状況が変わり、さらに専門医の資格を取らないと、特定の医療行為ができなくなる可能性が高まっています。つまり、外科から内科への転進などできなくなり、さらには高度医療を行うには特定の医師資格が必要となる見込みが高いということです。当然のことながら診療科目により、収入や繁忙さは大きくちがいますから、新制度が導入される際には、医師としてそういう将来を送るかの選択を迫られ、どのレベルまでの高度医療に対応していきたいかということも決める必要が出てきます。同じ医師でも、高度な医療ができる医師とできない医師が制度的に明確化されるため、当然、患者側から見ても、高度医療ができる医師が選ばれて行くことが予測されるので、一人前の医師として認められるには、現状でも医師になるのに長い年月が必要とされる期間がさらに伸びることになります。
<参考>日本医師会
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