皮膚科の転職、あきらめない!狙い目ポイントと大切な心得

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皮膚科の転職で難しい求人状況

昨今、医者不足が叫ばれ続けている医療業界において、皮膚科は例外的な位置づけです。というのも皮膚科はとても人気が高く、求人が出にくい・出たとしてもすぐに埋まってしまうという特徴があるためです。つまり皮膚科医が転職を検討する場合、戦略をきっちりと練っておくことや、すぐに情報をキャッチできるアンテナの感度が重要になります。

■皮膚科の求人内容

皮膚科の求人内容としては、一般皮膚科と美容皮膚科の大きく二つに分けられます。 一般皮膚科はアトピー性皮膚炎など、皮膚疾患の治療が主な診療内容です。美容皮膚科の場合はケミカルピーリング・各種レーザー・ヒアルロン酸やボトックスなど、クリニックによって様々なスキルや能力が求められます。いずれにしても皮膚は頭の先からつま先までを覆っているため、診察部位は全身です。患者の年代にも偏りはなく、新生児から高齢者まで幅広い年齢層を診察します。またアトピー性皮膚炎をはじめとする皮膚疾患の多くは、比較的時間をかけてゆっくりと治療していくことが求められます。このように皮膚科は日常生活において切り離せない存在であり、「身近なお医者さん」として、街の人々と近い距離で関わっている医者です。

■一般皮膚科と美容皮膚科

皮膚科には大きく分けて、一般皮膚科と美容皮膚科があります。一般的には、自由診療の多い美容皮膚科の方が高収入を得られやすくなっています。収入面だけでなく、一般皮膚科から美容皮膚科、またはその逆を希望する医者がとても多いのが現状です。理由は様々で、たとえば「一般診療の内容に限界を感じ、もっと患者の気持ちに応えてあげたくなった」「美容皮膚科として診療に携わっているが、将来性を考えてもっと幅広く学んでおきたい」などがあります。この二つはひと口に皮膚科とは言え、診療内容も求められるスキルも変わってきます。それでなくとも人気の高い分野ですから、簡単に転科できるかと言えば難しいでしょう。一般皮膚科は傷を治すことが目的の、いわばマイナスをゼロに戻す役割。美容皮膚科の場合はさらに一歩進んで、皮膚を綺麗に、美しくすることが目的ですから、ゼロをプラスにする役割を担っています。 美容皮膚科の場合はほとんどが自由診療となり、高いお金を払う分、患者の求めるレベルも高くなります。一般皮膚科では扱わないような薬品や最新のマシンへの知識が必要になりますし、より患者の心情を理解し、深層ニーズを引き出すカウンセリング的なスキルも求められます。 一方で美容皮膚科から一般皮膚科への転向を希望する場合、どのような治療に対応できるか、どれほど多くの手技を会得しているかが重要なポイントになります。皮膚科は全身が診療範囲となるため、当然より多くの領域に対応できる方が重宝されます。 転職の場合、即戦力を求められることがほとんどですが、中には経験の浅い医者をじっくりと育てようという医療施設も存在します。まずは自分の経験やスキルを明確にしておき、転科に対応してもらえる病院を探します。そのうえで、新しい分野に挑戦する熱意や意欲をアピールしましょう。

■皮膚科の転職動向について

皮膚科は日常生活と密接に関わりを持つ、非常に身近な分野です。そのうえ緊急的な対応を求められることが少なく、外来中心で治療ができるということから、若手や女性の医者からもとても人気が高い分野です。そのため求人枠が非常に少なく、また求人が出たとしてもすぐに埋まってしまうというのが現状です。 実際に某転職サイトで求人数を見たところ、以下のような結果になりました。 ・内科×東京都・・・215件 ・整形外科×東京都・・・82件 ・皮膚科×東京都・・・30件 平成22年に厚生労働省が行った「必要医師数実態調査」によると、内科は必要医師数が3,976.0名。全部で39ある診療科のうち、ダントツのトップです。つまり数ある診療分野のうち、もっとも人手が足りていないのが内科の医師というになります。それに比べて皮膚科は331.5名。内科とは桁が一つ違うという結果になっています。転職サイト上の求人数も、この調査結果を裏付けています。このことからも皮膚科医にとって、転職は決して簡単ではないことがわかります。誰しも今よりも良い条件を求めて転職を考えるわけですが、やみくもに転職活動を行っても思うような結果を得ることはできません。常に情報収集を意識して、アンテナの感度を高めておきましょう。希望に合った求人が出たら、すぐに対応できるフットワークの軽さも必要です。  

■皮膚科医の年収

リクルートドクターズキャリアの調査によると、皮膚科で働く医者の希望年収は「1,400万円以上」が全体の8割、「600万円以上1,000万円未満」が2割という結果になっています。さて、実際の年収事情はどうなっているのかを見ていきましょう。

【皮膚科:30代】

600万円未満・・・27% 600~1,000万円未満・・・20% 1,000~1,400万円未満・・・20% 1,400~2,000万円未満・・・27% 2,000万円以上・・・7% 30代の場合はかなりバラつきがあります。後述しますが、地域や勤務している医療施設によっても収入額には開きが出るため、そういった事情も含まれると考えられます。  

【皮膚科:40代】

600~1,000万円未満・・・11% 1,000~1,400万円未満・・・21% 1,400~2,000万円未満・・・58% 2,000万円以上・・・11% 40代になると「1,400~2,000万円未満」の年収を得ている医者がグッと増えます。「2,000万円以上」の方も増えており、全体的に年収額が底上げされたという印象を受けます。とはいえここでも「600~1,000万円未満」は11%ほど存在します。同じ皮膚科であっても、年収600万円ほどの方もいれば2,000万円以上の方もいるということです。転職理由が年収額のアップなら、高い収入を見込める医療施設や分野を意識的に狙っていく必要があります。  

【皮膚科:50代】

600~1,000万円未満・・・15% 1,000~1,400万円未満・・・31% 1,400~2,000万円未満・・・54% 50代では「1,400~2,000万円未満」が若干減少し、代わりに「600~1,000万円未満」と「1,000~1,400万円未満」が増えています。年齢が上がるにつれて年収も順当に上がっていくとは限らず、勤務する医療施設や地域、また医者自身のスキルによってかなり年収額が変動すると考えられます。  

■地域別に見る皮膚科の状況

地域によっても年収事情は異なってきます。全体的に「1,400~2,000万円未満」がもっとも多いのは共通していますが、特筆すべきはそれ以外の部分についての地域差が大きいことです。関東や中国・四国地方では「2,000万円以上」の方が25%前後存在するのに対して、中部と関西ではゼロです。また、北海道・東北地方と中部地方では「600万円未満」と答えた方が15%前後存在しますが、平均年収額の高い関東、中国・四国ではゼロという結果です。 皮膚科分野は比較的、充足気味ではありますが、それでも美容皮膚科へのニーズの高まりとともに、都市部での求人が多い傾向があります。収入のアップを転職の優先条件に掲げるのであれば、関東などの中心部に狙いを絞ることも視野に入れましょう。  

■医療施設ごとに見る、勤務先による年収差

勤務する医療施設ごとによっても年収額は大きく変わってきます。特に顕著なのが「大学・国公立病院」と「民間病院」「クリニック」との違いです。「大学・国公立病院」でもっとも多いのが「1,400~2,000万円未満」でこれが半数以上の割合を占めており、「2,000万円以上」はゼロでした。あとは下がっていくだけで「600万円未満」と答えた方は15%ほど。対して「民間病院」と「クリニック」の場合、「1,400~2,000万円未満」が一番多いのは変わりませんが、「2,000万円以上」と答えた方がクリニックでは17%、民間病院では25%存在します。また600万円未満はゼロです。このことから、高い収入を得たいと考えるのであれば民間病院やクリニックへの転職を検討することをオススメします。  

■皮膚科の専門医を取得したいなら

日本皮膚科学会の定める皮膚科専門医となるには、学会の指定を受けた研修施設で研修を受ける必要があります。民間の病院やクリニックで取得できるところは非常に少ないため、専門医の取得を目指すのであれば、まずは大学病院や総合病院で研修を受け、その後に転職することをオススメします。  

■皮膚科医の転職活動で大切にしたい心得とは

決してよりどりみどりとは言えない皮膚科の転職状況ですが、悲観する必要はありません。皮膚科が診る患者は年齢層が幅広く、しかも部位は多岐に渡るため、身近なお医者さんとして人々の生活に密着した存在であるからです。また、美容皮膚科の診療内容として代表的なにきびやシミ治療の他にも、脱毛や薄毛治療などを扱う美容皮膚科が増えてきています。患者のニーズも高まっており、今後ますます美容皮膚科の数は増加していくことが予想されます。 大切なのは「自身が今後、どのように患者と関わっていきたいのか」ということ。そのうえで「それに見合ったスキルや経験を身につけていくこと」です。その軸がブレなければ、きっと活路が開けるでしょう。

<参考>日本医師会
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