小児科医の転職なら、やりがいと喜びを感じられる場所を

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小児科の大問題!少子化で子どもが減っている

日本では少子化が叫ばれて久しいですが、はたして本当なのか?と疑問に思うくらいに、小児科では毎日子ども達の声が響き渡っています。熱を出してグッタリした子もいれば、注射が嫌だと大きな声で泣く子どももいますよね。どの子もやがて成長し、この日本を背負って立つ立派な大人になってゆくのです。今回は、そんな未来ある子ども達の成長を見守り、心と体のケアをする「小児科医」の転職についてです。

小児科医の置かれる現状

小児科では乳幼児から思春期頃までの子どもを患者として診察します。特に小さなうちは言葉によるコミュニケーションがはかれないため、「どこが痛いのか?」「吐き気や、何か変わったことはあるか?」などの判断が難しいです。そのため、豊富な知識と経験が必要になります。緊急入院も珍しくなく、救急への対応なども求められる非常にハードな科目と言えるでしょう。伝染病が流行する時期の小児科は、文字通り目の回るような慌ただしさ。大勢の子どもと、その保護者とで院内はごった返しています。その様子を見ていると、「少子化なんて嘘なのでは?」と思えてくるほどです。

しかし実際に少子化は進んでおり、その影響を受けて小児科の数は減少傾向にあります。そのため小児科はどんどん集積化されて、専門的な治療に特化した総合病院と外来中心のクリニックの二極化が顕著になっています。ハイリスク分娩を行っている病院や、新生児集中治療室 (NICUやGCU)がある病院には、難治性疾患を抱える乳幼児が集まります。こういった病院では高度なスキルが求められますが、その分多くの知識や経験を得られます。よりスキルアップしたいと考える医者にとって、うってつけの学びの場と言えるでしょう。

外来のみのクリニックの場合、地域の子ども達と濃い密度で関わる機会が多くなるでしょう。出産後すぐの健診から予防接種、病気にかかったとき……すべて同じ病院で済ませることも多いです。子ども達の成長を間近で見られることは、何ものにも代えがたい喜びでありやりがいと言えます。

小児科医の転職事情

ここで【平成26年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況】のデータを見てみましょう。診療科別にみた医師数のうち、小児科は16,758人で全体の5.6%を占めています。これは1位の内科61,317人(20.7%)、2位の整形外科20,996人(7.1%)に次ぐ人数です。小児科全体の医者数の年次推移を見ても、平成6年の13,346人から平成26年の16,758人までずっと増加し続けています。それにもかかわらず、依然として小児科医は恒常的な人手不足。総合病院・民間病院など医療施設の種類を問わず、常に募集が出ています。これは単純な人員不足というだけでなく、近年高まりを見せている「子どもの医療ニーズ」の増加も原因の一つとなっています。これは病状の軽重、また夜間や休日にかかわらず診療を受けたいという声が多く聞かれることを指して言う言葉です。

ここで「小児科医の転職」という目線で見てみましょう。少子化とは言うものの子どもの医療ニーズはますます高まっており、まだまだ小児科医は足りていない状態です。小児科医を募集している病院はたくさんあるため、医者自身のスキルや経験によってはある程度良い条件での転職も望めると言えるでしょう。

女性が多い小児科医だからこその問題点

小児科は、ほかの診療科目と比べて女性の医者が多いという特徴があります。【平成26年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況】のデータに戻りましょう。

性別ごとに医者数を見てみると、男性の場合は、

1位:内科
2位:整形外科
3位:外科

となっています。
一方女性の場合は、

1位:内科
2位:小児科

となり、小児科が全体の9.5%を占めています。

また専門性資格の保有率を見ても、女性の医者がもっとも保有しているのが「小児科専門医」で、全体の6.7%となっています。一方、男性は外科専門医、整形外科専門医、消化器病専門医と続き、小児科専門医はもう少し下です。

女性の離職が小児科医不足に拍車をかける

このように、小児科における女性の医者の従事率が非常に高いことがわかります。現在小児科医として働いている女性の中には40歳未満の若い世代も多く、彼女達が妊娠・出産・育児で離職することが小児科医を確保するうえで大きな問題となっています。

多くの一般企業と同じように、やはり女性が一度妊娠・出産・育児を理由に休職すると、復職するのがとても難しい状況にあるのです。病院によっては女性が働きやすい環境を整えるべく、短時間勤務や残業なしなどの対応をしてくれることもあります。しかし残念ながら、どこの病院にも望めるわけではありません。女性の医者が転職を考える際は、今後のライフステージの変化に応じて働き方を柔軟に変えていけるかどうか、という点も考慮して勤務先を選ぶ必要があります。

小児科バンクについて

このような状況を打破するべく、日本小児科学会男女共同参画推進委員会によって立ち上げられたのが「小児科医バンク」です。小児科バンクとは、休職中でも働く意欲のある医者と、人員の確保を望む現場との橋渡しを行うことを目的としてスタートしました。育児や介護などハンディのある医者が仕事に就きやすいような労働条件の調整に対応してくれる医療施設からの求人が寄せられています。求人を出しているのは総合病院だけでなく、比較的小規模な民間病院やクリニックなども含まれます。こういった取り組みなども上手に活用しつつ、自分が働きやすい職場を見つけることが肝要です。

小児科医の年収

つぎに、小児科医の年収事情について見ていきましょう。転職サイトのリクルートドクターズキャリアによると、小児科医の平均年収額は「1,100万円台~1,400万円台」。さらに年代や性別によってかなりばらつきがありますので、項目ごとに見ていきたいと思います。

 

年代による年収

総じて、年代が高くなればなるほど年収額も上がっていく傾向にあるようです。リクルートドクターズキャリアの調査によると、年代別の年収額は以下のようになっています。

【30代】
・600万円未満・・・15%
・600万円~1,000万円未満・・・38%
・1,000万円~1,400万円未満・・・31%
・1,400万円~2,000万円未満・・・15%

【40代】
・600万円未満・・・6%
・600万円~1,000万円未満・・・11%
・1,000万円~1,400万円未満・・・22%
・1,400万円~2,000万円未満・・・61%

【50代】
・600万円~1,000万円未満・・・10%
・1,000万円~1,400万円未満・・・10%
・1,400万円~2,000万円未満・・・60%
・2,000万円以上・・・20%

【60代】
・1,000万円~1,400万円未満・・・25%
・1,400万円~2,000万円未満・・・50%
・2,000万円以上・・・25%

30代でも40%以上の医者が年収1,000万円以上を得ているので、比較的若い世代でも高年収を狙えることがわかります。また50代、60代では600万円未満はゼロとなり、年代が上がるほど収入が底上げされていく傾向にあるようです。経験のあるベテランの小児科医が重宝されることがわかります。

性別による年収

女性の医者が多い小児科医ですが、性別による年収額の違いはあるのでしょうか。こちらもリクルートドクターズキャリアのデータをもとに見ていきましょう。小児科における性別差は大きく、2,000万円以上を得ている男性医者が9%いる一方で女性はゼロ。1,400万円以上にすると男性は60%以上、女性は20%未満という状態です。男性と比べると女性の年収額がかなり低いことがわかります。とはいえ男性の医者においても、他の診療科目と比べて特に高年収とは言い難いです。

しかし子どもが元気になっていく姿を見られるやりがい、また女性が多いからこそ働き方への理解が得られやすいなど、お金だけでははかれない価値があることは確かでしょう。一方で、より高い年収を得ようとするのであればより専門性の高い分野でのチャレンジも必要になってきます。

地域別の傾向

【平成26年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況】によると、主たる診療科が小児科の医者数は東京都がもっとも多く、次いで鳥取県、京都府と続きます。逆にもっとも少ないのは茨城県です。小児科専門医の数がもっとも多いのは鳥取県、もっとも少ないのはやはり茨城県です。

小児科は都市部に集中しているかといえばそうでもなく、関東圏でも千葉県、神奈川県はかなり少なくなっています。地方では富山県、島根県などに多く見られ、全体的にばらつきがあるようです。地域別の年収としては北海道・東北地方や九州・沖縄地方などが高い水準をキープしており、医者の数が少ない地域ほど年収額も高くなる傾向にあります。

おわりに

小児科医の得られる給与額は年代や地域、また医者の持つスキルや経験などによってかなりばらつきが見られます。

しかし子どもの医療ニーズの高まりに伴って、現場では常に人手が足りていない状態です。多くの病院から募集が出ているので、ある程度希望に合った転職先を見つけることも可能でしょう。

小児科医は、これからの未来を担う子ども達の心と体をケアする存在です。大変なこともたくさんありますが、その分やりがいや、喜びも多く得られるはず。ぜひあなたにとって、ベストな距離感で子ども達と関わっていける勤務先を見つけてください。

<参考>日本医師会
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