医局員の将来は教授の手のひらの上にある
転職に失敗した場合、医局員では除名、すなわち病院をクビにされてしまう場合が実際に存在します。 たまに耳にする話ですが、転職ではなく、他の病院での医療研修に参加したことによって、教授の怒りに触れて医局をクビにされてしまうことがあります。
学生時代と違い、医局に入るとさまざまな医療の実態を目にすることとなり、やりたいと思う方向が変わってくることはよくある話です。しかしがら大学では決められたローテーションというものがありますから、希望する科への異動はほとんど不可能です。
そこで耳に入ってくるのが、他の病院での研修医の募集です。 研修医は転職とは違い、医局に在籍したままでの参加となりますから、研修先に転職するわけではありません。研修期間が終われば、元の職場に戻ることが前提となります。ここが大きなポイントです。応募する前に教授の承諾を得てからでないと、採用の結果を受け取った事後報告では機嫌を損ねてしまうケースが比較的多いのです。研修期間中に教授から除名を言い渡され、研修後の行き場を失ってしまうリスクは高いのです。これは決して良いものだとは思いませんが、医局では教授が社長みたいなものであり、人事権を握っているため、できてしまうことです。
これは、自分で情報を集めて、自分で勝手に動いた場合の代表的なケースの一つです。 転職についても同じであり、根回しを失敗すると行き場を失ってしまうことになります。また失職しているという状態は転職において、マイナスの比較材料となりますから、細心の注意が必要です。
こういった根回しの方法は、いま勤めている病院によってさまざまですので、すぐに転職するという場合だけでなくでも、転職会社に登録しておいて、相談しておくことで危険を回避するというような使い方をしたという意見もありました。
＜参考＞日本医師会
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